太陽が輝き心もときめくスウェーデンのサマーシーズン。 お日さまの光と生命の息吹を思いっきり吸収するような躍動感いっぱいの瞬間を祝うイベントが、スウェーデンの伝統的な夏至祭。 厳しい冬を終えて、暖かな春を迎え、いよいよ夏のシーズンが到来すると、スウェーデンの人々はサマーハウスやキャンプ場でアウトドアを楽しみます。 スウェーデンのサマーシーズンは、日本の夏季よりも早いイメージで、6月下旬の夏至に最も近い土曜日(夏至祭)とその前日の2日間が祝日になり盛大に祝います。 スウェーデン国内各地で行われる夏至祭のなかでも、ダーラナ地方のものは特に有名。 観光客がたくさん訪れるため、レクサンドなどの地元では前夜に地元だけの夏至祭を行い、人々はこのお祭りを心待ちにしています。 夏至祭当日は、広場にみんなが集まり、弦楽器やアコーディオンの演奏が始まります。 その季節の自然な草花で飾った白樺のポールは メイポール と呼ばれ、大きなものでは高さ:20mを超える大きさ。 男性たちの掛け声と、演奏に合わせてゆっくりと時間をかけて立てられていきます。 大空に向かってそびえるメイポールが完成すると、それを中心に大人も子供もみんなで手をつなぎ、輪になってダンスを踊ります。 メイポールは、農作物の収穫を祝い、子孫の繁栄を願う思いが込められている夏至祭には無くてはならないもの。 その土地の民族衣装で着飾った地元の人々がダンスを楽しんでいる光景は毎年皆が心待ちにしている素晴らしいシーン。 夏至祭当日は、世界各国から人々が訪れ、レクサンドの会場には毎年およそ2万人が参加し、このお祭りの臨場感や高揚感を楽しみ、太陽のしたで思いっきり喜びを共有するのです。 夏至祭は、雨でも決行されます。 ダンスを楽しんだ後は、パーティー会場でご馳走を楽しみます。 ディルという香草を入れて茹でたポテト、マリネしたニシン、季節のデザートやフルーツなど、バラエティーも豊富。 大人たちは、白夜の夜を飲み明かす楽しみも。 夏至祭のシーンの中には、スウェーデンらしい伝統的なものを発見できます。 少女たちが頭に飾っている、花かんむりは、季節の草花で手作りします。 女の子が夏至祭の前日に8種類ほどの草花を摘み、枕の下に置いて寝ると、夢の中に結婚する男性が現れるという言い伝えあり、これも楽しいイベントのひとつ。 地元の人たちが着ている民族衣装は、ダーラナ地方内でも地域によってデザインが異なり興味深いもの。 少女たちは、濃い黄色の衣装に、花柄のストールをつけたような華やかなデザインのものを着ていてとても可愛らしい。 この地方は湖や川に囲まれているので、夏至祭の飾りを舟で運んでいる光景も魅力的。 |